昨日までは大好きであんなに食べていたのに,今日はちっとも食べない...なんてことは,小さい子どもを育てているとしょっちゅうあることですよね。
幼稚園の先生にお聞きしたのですが,大人は毎日30品目食べよう!のキャッチフレーズからもわかるように,毎日いろいろな種類を食べることが体の健康にとても良いのですが,小さい子どもは大人とは違います。
子どもは1週間の中で自然と栄養のバランスをとっているので,無理にいろいろなものを食べさせなきゃ,と頑張らなくても大丈夫,なんだそうです。
確かに小さい子の食事を見ていると,これでお野菜足りてるの?とか,タンパク質ばっかり食べてない?と首をかしげたくなる場面も多々あります。
その先生によると,子どもは自分の体に必要な栄養素を食べる,摂取することが自然にできるから,子どもの好きなように食べたいものを食べさせておけば大丈夫なのだそうです。無理に食べさせると,食事が楽しくなくなってしまい,「食べない子」になってしまうかもしれないそうですよ。
とはいえ,子どもたちの食べたいものの中には,身体がその栄養を欲しているような類のものだけでなく,おやつなどの甘いものもあります。だから,子どもが欲しがる食べ物だけを食卓に並べるのではだめなんだそうです。
大切なのは,子どもが選べるように,いろいろなお料理を子供の前に広げること,です。昨日は嫌いで見向きもしなかったのに,今日ちょっと食べてみたら美味しかった,ということもあるからです。
我が家の食卓のルールは「嫌いなものでもなんでも,出されたものは1くちは食べてみよう。美味しいかどうかわからないのに手も付けないのは,作ってくれた人に対して失礼です。1くち食べたら,意外と美味しいかも知れない。食べてみてやっぱり無理と思ったら残してもいいよ。」
次男は小さいころ納豆が大好きで良く食べていたのに,ある日ぱったり食べなくなってしまいました。食べなくても食卓には並べていたのですが,最近また納豆好きブームが来たようで,納豆をご飯にかけるのではなく,納豆のみ別の器にいれてぱくぱく食べています。
ずーっと嫌いだったのにある日突然食べられるようになることもよくあります。うちの三男は頑固で,トマトがずーっと嫌いでした。「一口は食べるんだよ」といっても思いっきりいやいや食べていました。
ところが,祖父が実家の庭で栽培したトマトを家族で収穫したときのこと、あんなに嫌っていたトマトなのに三男は真っ赤になったミニトマトを慎重に選んで、周りの皆んなの真似をしてその場できゅきゅっと拭いてぱくっと食べたのです。
自分の手でもいだトマトは格別だったようで、その後もトマトを自分の手でもいできてはパクパク食べていました。トマト嫌いだったのが嘘のよう。
彼はその後順調に食べられるトマトを増やし,らでぃっしゅぼーやのトマトと,学校の授業で見学に行った近所の農家のトマトも喜んで食べるようになりました。彼に言わせると「味が全然違う」んだそうです。でも市販のトマトもちょっとずつ食べられるようになってきました。
「嫌い」なものも特別ななにか(育てている畑を見学したり自分でもいだりした経験)がきっかけで、食べられるようになるのですね。
さて,小さい子の好き嫌いですが,私はあまり気にしなくても大丈夫だと思っています。そのうち食べるかもしれないので,気長に食卓に並べ続けましょう。
お野菜なら,ぱれっとの箱を一緒に開けて,冷蔵庫に入れるのを手伝ってもらうだけで,興味を持って食べてくれるかもしれません。「この子はこれが嫌い」と大人が決めつけないで,美味しいかも知れないから食べてみようよと誘ってみましょう。