ピーマン「ちぐさ」で作る青椒肉絲がおいしい

「ちぐさ」って知っていますか?このところらでぃっしゅぼーやのおまかせ野菜ボックス「ぱれっと」に入ってくる、私の大のお気に入りピーマンの名前です。

普通のピーマンより肉厚でやや大きめ、パプリカを小ぶりにしたような見た目で、色もややうすくてつやつやきれいな緑色です。ぱれっとについてくる説明書き「本日のメニュー」によると、ちぐさは釣鐘のような形をしたベル型の緑色系ピーマンで、苦味が少なくて甘みが強く、ピーマン独特のにおいが少ないのが特徴です。

ちぐさは日本では昔から栽培されていましたが、「肉厚で大型で、肉詰めに向かない」という理由で流通量が激減したそうです。

ある特定の料理法に向かないから、なんて理由で市場に出回らなくなってしまうのですね。驚きです。

野菜といえども市場では商品、売れ行きの良くないものを作ることは難しいのでしょうが、消費者の好みは味や見た目だけでなく、その食べ方にも関係して売れ行きが違ってくるのですね。

肉詰めピーマンって、日本の食卓の定番なんだなあ。知らなかった。我が家ではあんまり作らないけど。ピーマン嫌いの子は、あのピーマン独特のにおいと苦味が嫌い、とよく耳にします。

ちぐさのように、苦味も独特のにおいも少ない品種をよく口にしていたら、あるいはピーマンが嫌いにならなかったかも知れません。野菜を取り巻く市場原理が、ピーマン嫌いを増やしているのかも知れないと思うと、ちょっと複雑な心境です。

視点を日本の市場原理からおうちのキッチンに戻して、ではちぐさを食べてみましょう。サラダでもおいしいですが、加熱すると甘み、うまみがより引き立つようです。

どれどれ、生で食べてみます。苦味っていうか、軽い苦みでさわやかな感じ、その中にあまーい風味が感じられます。確かに、独特のピーマン臭さがありません。サラダの彩りに、薄切りにして上から散らすと、なかなかおいしいです。

サンドウィッチの具にもよいですね。でもせっかくなので、我が家のピーマン料理の定番、青椒肉絲でいただきます。お肉は牛肉です。カタロースのステーキ用なら、比較的安価です。ステーキだと固くて顎がつかれちゃうけど、青椒肉絲は細切りにするのでおいしくいただけます。

肉を細長く切ったら、酒、しょうゆ、片栗粉各小さじ1杯を順に揉み込んでおきます。野菜は長ねぎ、ピーマン、ニンジン、タマネギ、たけのこかジャガイモ。小さい子どもには、ジャガイモのほうが人気です。

中華鍋に油をひき、肉、野菜の火の通りにくいものから順に炒め、酒、砂糖、しょうゆで味付けしてできあがり。ピーマンが肉厚だから、細切りにしても存在感があっておいしいです。炒めると、ちぐさの甘みが増すような気がします。青椒肉絲はピーマンが主役のお料理、ちぐさはしっかり大役を果たしてくれます。

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