ぱれっとの中によくはいってくる野菜に「やまいも」があります。山芋と言ってもいろいろ種類があるようで、切り口にちょっと透明感があって粘り気の少ない「長芋」や、いちょうの葉のような形をしていて、中が真っ白な「大和芋」、形は長ひょろく、中が真っ白で硬い感じのする「自然薯」など、いろいろな味や形のやまいもが入ってきます。
届き方も種類によって違うようです。柔らかい長芋は、真空パックになってはいってきます。真空パックにすると、ビニールの袋が硬くなるので、中の野菜が折れたり傷ついたりしにくいようです。でも真空パックされているからと言って部屋の中に放置してはいけません。届いたらパックから出し、新聞紙でくるんで野菜室に保存しましょう。
大和芋など比較的硬めのヤマイモは、ビニール袋に入れて届きます。たいていは土がついた状態ですが、たまにきれいに洗った状態のものもあります。真空パックで届く長芋は、泥をきれいに洗ってあるみたいです。
さて、山芋が頻繁に届くと、我が家ではちょっと困ったことになります。うちの息子たちが山芋をあまり好きではないので、冷蔵庫のヤマイモがなかなか減らないのです。
苦手な理由は2つ、1つはねばねばが苦手なこと、もう1つはお肌がチクチクして、手や口の周りが赤くかゆくなることです。ねばねばは納豆やオクラに含まれる食物繊維と同じで、消化を助けるムチンが豊富なので、ぜひ食べてもらいたいのですが、口や手がべたべたになるのが嫌みたいで、なかなか食べてくれません。
かゆくなるほうは、ヤマイモに含まれるシュウ酸カルシウムがとげとげの形をしていて、そのとげとげに刺激されてかゆくなったり赤くなったりするそうです。シュウ酸カルシウムは酸に溶けるので、お酢やレモン汁を入れると良いそうなのですが、うちの息子たちは酸っぱいのが苦手で、山芋の酢醤油かけなどの料理も敬遠してしまいます。やれやれ、味は美味しいのに困ったものです。
そんな我が家のわがまま息子たちに喜んで食べてもらおうと考えたのが、「ヤマイモのチーズ焼き」です。
ヤマイモをピーマン、ハムと一緒に炒め、軽く塩、こしょうして耐熱容器にいれ、上から溶けるチーズをかけてオーブントースターでチーズが溶けるまで加熱するだけの簡単料理ですが、子供たちもチーズの香ばしさに魅かれて食べてくれます。
山芋独特のねばりが炒めることでなくなり、ほくほくな感じになります。長芋で作るとしゃくしゃくっとした歯触り、大和芋でつくるとちょっと濃くてしっかりした味わいになります。
子供たちが苦手な野菜は、スーパーに並んでいても敬遠してしまいますが、パレットに入ってくるとどうにかして食べてもらおうと工夫するものです。
ヤマイモにはアミラーゼという消化を助ける酵素が含まれていて、食物繊維も豊富、体の調子を整えてくれる栄養素がたっぷり入っているそうです。
いまは自分から進んでヤマイモを食べない子供たちも、ヤマイモを食べて美味しいと感じた経験があれば、大人になってからも敬遠せずに食べてくれるのではないでしょうか。そうやって、大人になっても体に良い食べ物をいろいろ食べて、健康に過ごしてくれたら良いですよね。