息子が2年生の時,学校で大豆について勉強していて,植木鉢に大豆を育てていました。
夏休み前に保護者あてに「植木鉢を取りにいらしてください」というお手紙が来ました。そのお手紙には,「決して枝豆として食べてしまわないでください。さやが茶色くなったら中の豆を取って保管し,夏休み明けに学校に持ってきてください。収穫した大豆を挽いて,きなこを作って食べます。」
後日先生に伺ったところ,毎年何人か枝豆を食べてしまうおうちがあるそうです。おいしそうですものね。
枝豆は貴重なたんぱく質であるだけでなく,栄養も豊富です。二日酔いに効果的なメオニチンや,疲労回復に効くビタミンB1,むくみ解消に効くカリウム,細胞を作るときに役立つ葉酸も豊富で,しかも低カロリー。
ビールのおつまみにも,ダイエット中の栄養補助にもぴったりです。もちろん,育ち盛りの子どもたちにもぜひ食べてもらいたい食品です。
学校で育てていた大豆は,きれいな緑色の枝豆になる,ごくごく一般的なものでしたが,らでぃっしゅぼーやで届く枝豆は,黄色っぽいもの,茶色っぽいもの,毛深いもの,濃い緑色のもの,と実に様々です。
他のお野菜なら,色のきれいなものがおいしかったりしますが,枝豆に関していえば色が悪いほうがおいしいように感じます。
なかでも特においしかったのが,「だだちゃまめ。」らでぃっしゅぼーやの枝豆は,たいてい「枝豆」とだけかいてあるのですが,珍しい品種などはその由来を記したメモと一緒に届きます。だだちゃまめは山形県の庄内地方で育てられてきた品種で,さやの色はうすい緑色,中の薄皮が濃い茶色っぽい色をしています。
「だだちゃ」はお父さんの意味だそうで,昔枝豆好きなお殿様が,毎日枝豆を持ってこさせて「今日はどこのだだちゃの枝豆だ?」ときいたところからその名がついたそうです。
枝豆は鮮度が命なので,届いてすぐゆででしまうのがベストです。そのせいでしょうか,スーパーで買った枝豆に比べ,味も歯ごたえもらでぃっしゅぼーやの枝豆のほうが断然おいしく感じます。
パレットにはいってくる枝豆は,さやの部分だけが野菜保存袋ピープラスに入って届くこともありますが,くきごとワイルドにビニール袋に入ってくることもあります。そのときはさやだけはずして軽く水洗いしてから,塩を入れてもみ洗いします。これでさやの表面についているうぶ毛がとれます。
塩で揉んださやをそのまま沸騰したお湯に入れゆでます。ゆであがると,豆が割れてきます。これを「豆が笑う」というそうです。豆が笑い始めたら,ひとつとって味見をしてみましょう。
ゆですぎるとせっかくの豆のおいしさがなくなってしまうので,気をつけて。我が家はちょっと固めが人気です。ゆであがったらざるにあげ,塩をふってできあがり
今や冷凍枝豆が出回っていて年中口にできる枝豆ですが,冷凍物だとどうしても塩味が濃くなっていて,小さい子どもに与えるのはちょっとためらわれます。自分でゆでれば塩加減もお好みで変えられて,より美味しくいただけますね。
枝豆の皮を自分で剥いて食べるのも,小さい子どもには楽しいようです。でも小さい子どもは指の先の力加減が分からず,ギュッとさやをつぶすので,豆が勢いよく飛び出ちゃいます。
口に入る豆の数より,周りに飛んでいく豆の数の方が多いような気がしますが,それも楽しいのかも知れません。食事は楽しくいただくのが,一番の栄養ですよね。